2011年2月21日月曜日

文藝 昭和22年12月号

1947

誌 名 文藝 昭和22年12月号
通 巻 第4巻第10号
発 行 河出書房
発行日 昭和22年12月1日
編集人 荒川竹志
発行人 藪下茂
発行所 東京都千代田区神田小川町318
印刷人 小坂孟
印刷所 大日本印刷株式会社
判 型 A5判 平綴じ 表紙共全68ページ
定 価 20円

【ひとこと】『文藝』は、もと改造社から刊行されていた。昭和19年いわゆる「横浜事件」、軍部の言論弾圧により、中央公論社とともに解散を余儀なくされ、やむなく誌名を河出書房に譲渡している。敗戦後、改造社は復活したが、河出から誌名がもどることはなかった。『文藝』の産みの親は、改造社の山本實彦である。

この号の編集人は、奥付では荒川竹志となっているが、じっさいは杉森久英がひきついでいた。花森安治に表紙をかかせたゆきさつを、のちに杉森はこう書いている。
—— 終戦後二年、ちょうど筆者は文芸雑誌『文芸』の編集を担当することになったので、新しい空気を導入するつもりで、花森に表紙のカットを注文した——(『人間の鑑賞』PHP研究所、1991年刊)
だが、花森の表紙は、ながく続かなかった。そのことは次回に述べる。