2011年1月28日金曜日

日本の心 小泉八雲新輯 Ⅲ

1947

書 名 日本の心 小泉八雲新輯 Ⅲ
編纂者 田部隆次
発行人 尾張眞之介 
発行日 昭和22年4月15日
発 行 大日本雄辯会講談社
発行所 東京都小石川区音羽町3ー19
印刷人 渡邊清
印刷所 仲外印刷株式会社
判 型 B6判 上製平綴じ(糸)カバー無し 本文226ページ
定 価 100円(改定価格)

日本の心 扉

日本の心 奥付

【ひとこと】前年11月、15円の定価をつけて刊行したシリーズが、半年をまたずして翌年4月には50円に値をあげ、その数日後には100円の改定価格を貼って売らざるをえなかった。配給米10キロが99円70銭、インフレのひどさがわかる。それでも新生社のような新興出版社にくらべ、用紙は確保できたらしく、当時としてはマシな装本だといえよう。残念ながら3冊とも背文字はかすれてしまい、ごらんにいれられない。

明治37年9月26日、小泉八雲は狭心症により逝く。のちに高浜虚子が「子規の忌の後の八雲の季を定む」と詠んで、八雲忌は秋の季語となった。本書におさめられている「小さな歌」は、俳句のよさを西洋に紹介したもので、そこに虚子の句が収載されていたことも影響したようだ。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が松江に滞在したのは 1年3カ月。かのクラーク博士が札幌に滞在したのは1年に満たない。それでも日本人に慕われ、いまなお敬われつづけている。なにの力だろう。

日本の心 ウラ表紙