2011年1月21日金曜日

女性 創刊号

1946

誌 名 女性 創刊号
発 行 新生社
発行日 昭和21年4月1日
発行人 青山虎之助
編集人 青山虎之助
印刷人 山田三郎太
印 刷 共同印刷株式会社
判 型 B5判 平綴じ 表紙共全76ページ
定 価 5円(送料20銭)

【ひとこと】青山虎之助の新生社について、もうひとつ重要な資料がある。福島保夫著『書肆「新生社」私史』(武蔵野書房、1994年刊)がそれだ。花森安治の思い出もおさめてある。しかし、発行兼編集の青山と挿絵画家としての花森とのかかわりについては、明瞭ではない。編集部の求めにおうじて描いたり、レイアウトを手伝ったのであろうが、仔細にながめると、誌名のロゴから目次、ウラ表紙の広告にいたるまで、花森のセンスでまとまっている。表紙の写真について、説明はどこにもない。構図とアングルから察するに、巻頭グラビア8ページをかざった磯部達雄の写真であろうが、大胆なトリミングは磯部ではないような気がする。花森はこれ以後、表紙のデザインにはかかわっていないようだ。


女性 創刊号目次

女性 創刊号表4

【もうひとこと】新生社の創業にあたって、福島保夫は、佐野繁次郎が企画参加していたと書いている。パピリオの意匠や広告にたずさわった佐野が、新生社に化粧品販売をすすめたのであろうか。広告後すぐこの企画はなくなったそうだ。放漫経営ゆえか、新生社はあしかけ3年で幕を閉じるのだが、その後半は、小島政二郎の企画による『女性』が屋台骨をささえたのだと、宮守正雄がつづっている。
ところで新生社といえば、雑誌『新生』によって戦後スタートしたのだが、すでに同名雑誌があったことを林哲夫さんのブログで知った。いつも蒙を啓かれてばかりだ。
http://sumus.exblog.jp/14679007/
「新生」も、いまでは古めかしい響きを感じさせる日本語になった。