1971 |
書 名 われらいかに死すべきか
著 者 松田道雄(1908−1998)
発行人 大橋鎭子
発行日 昭和46年8月1日(2刷)
発 行 暮しの手帖社
発行所 東京都中央区銀座8−5−15
印刷人 北島織衛
印 刷 大日本印刷株式会社
印刷所 東京都新宿区市谷加賀町1−12
判 型 B6判 上製函入り 糸綴じ 本文276ページ
定 価 580円
表紙 |
扉 |
奥付 |
【ひとこと】肉厚のかき文字によって、「われら」の一語にこめた、松田道雄と花森安治の固い友情を感じる。「われらいかに死すべきか」という書名にこめた、ふたりの思想がいっそう力強く迫ってくる。装釘が、ふたりの思想家の真剣勝負になっていることに、感動する。
表紙全体 |
【もうひとこと】花森安治は昭和44年2月、取材先の京都で心筋梗塞にたおれた。現在のステント挿入治療術のない医療では、絶対安静のほかなく、花森は倒れたホテルの病室のベッドにくぎづけを余儀なくされた。その花森を、まいにち欠かさず往診にみまったのが松田道雄であった。
『わられらいかに死すべきか』の書名には、死の淵をさまよった花森と、つきそった松田の、 同時代を生きたものだけに通いあう「対話」が感じられる。それはまた、その後に生きるものへの問いかけであり、期待でもあったであろう。
ふたりの思いは、時計が刻む秒針の音となって、静かにつたわってくる。「きみたちは守るにあたいする暮しをしているか」と——。